尊敬すべきエンスー

資料を見に本屋に行きますと例のごとく車関係のコーナーへ足が向かいます。

「おっ」

西風先生の「GTロマン stradale 16」が出てるじゃないですか。とにかく買っておきましょう。

アルファロメオ100年を記念しての内容でアルファの歴史についての写真や記事が多く漫画部分が少ないのが残念ですかね。

「おっ」

シールが付いてるじゃないですか。

中身を確認せずに購入したのでサプライズ的なオマケに喜んでしまいました。(コペンに貼るのは慎重に考えたいと思います)

その記事の中に「吉田 匠」氏が1750スパイダーヴェローチェについて

「70年型以降のコーダ・トロンカ・テールの方が好ましいと考えていた時期があったが、今ではその考えが少々愚かだったと認識している・・・・・(割愛)・・・・・50年代の名残りを残した、あのエレガントな水滴型テールを持つ初期型のスタイリングこそがアルファ・スパイダーの中で最も美的バランスに優れているのではないかと素直に思えるのだ。」

と載せてる。

正直ショックでした。当時から水滴テールこそが最も美しくスパイダーにマッチしていると確信していた者にとって今更何を云っているのかと・・
「吉田 匠」氏は911を愛し、「低速官能」たる言葉でリアルな自動車道楽について語っている個人的に好きなカージャーナリストの代表的存在だったのです。

それが30年前の判断を簡単に覆してしまうとは・・・過ちを認める事は間違いではなく勇気がいる事とも思いますが、当時は空力が注目され重要視していた時期で、皆がスッパとテールを切ったスタイルを好んでいた時代です。つまりは大きな流れに飲み込まれた判断だったんじゃないかと疑われても可笑しくないと思います。

彼の言葉を信じている読者が、これから、どう彼を信じて良いのか。流行に流される評論家なんてイラナイ。

これで確信しました。彼はカージャーナリストではナイ。凄く運転が旨く経験豊なエンスーなんです。この視点で彼の意見等は聞いていこう・・・尊敬すべきエンスーには変わりないのだから。